【ネタバレ注意】『ネタバレあり』PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.3「恩讐の彼方に__」感想・考察
(C)サイコパス製作委員会
アニメサイコパスの続編、PSYCHO-PASS サイコパス SS Case.3「恩讐の彼方に__」の感想を今回話してみたいと思います。
初めまして、 クック2世です。
今回もよろしくお願いします!
『PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.3 恩讐の彼方に__』予告編
【ストーリー】
- 2116年に起きた東南アジア連合・SEAUnでの事件後、狡噛慎也は放浪の旅を続けていた。南アジアの小国で、狡噛は武装ゲリラに襲われている難民を乗せたバスを救う。その中には、テンジンと名乗るひとりの少女がいた。かたき討ちのために戦い方を学びたいと狡噛に懇願するテンジン。出口のない世界の縁辺で、復讐を望む少女と復讐を終えた男が見届ける、この世界の様相とは…。
今回のCase.3は劇場版サイコパスのその後を舞台しています。
狡噛慎也がSEAUnで一匹狼の傭兵として、活動していたことから、映画が始まります。
劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス Blu-ray Standard Edition
- 出版社/メーカー: 東宝
- 発売日: 2015/07/15
- メディア: Blu-ray
- この商品を含むブログ (7件) を見る
~ネタバレ注意(感想・考察)~
時系列的にはSEAUnでの活動後の2117年11月であり、Case.1が2117年の冬の事件であったことから、現在の話となります。
そして、外国のチベット・ヒマラヤ同盟国を舞台にしているため、常森茜監視官や霜月監視官の活躍は全くないです。
だた、やはりCase.2で登場した、外務省行動課の花城フレデリカはやはり登場してきました。
Case.2で外務省は新しい海外での動きを模索している主旨を執行官の須郷徹平に話し、フレデリカは須郷執行官を外務省の新しい部署にスカウトしていました。
やっぱりこれが繋がってきました。
そして、フレデリカは雑賀教授の受講生だったことも分かりました。
洞察力とか見ていると雑賀先生の教え子だとよく分かります。
サイコパスは随所に話を繋げる工夫がされており、見ていいて飽きることがありませんね。
内容的にはチベット・ヒマラヤ同盟国にて和平交渉が行われ、平和を作り出そうとしている傭兵部隊が、実は戦闘も煽っている。
それを狡噛が暴くようなものです。
よくある「マッチ・ポンプ」です!
狡噛も説明していました、「マッチ・ポンプ」とは自らマッチを使って火を起こし、自らポンプで水を送って消火することです。
戦闘が無ければ、傭兵の仕事がない、仕事が無いなら、自ら戦闘を起こし、傭兵業を廻すと行ったことです。
これ自体はよくある手法です。
これをやっていたのが、国連の平和維持活動PKOの精神を引継ぎ、活動するギレルモ・ガルシアです。
ガルシアは表向きにはガルシアセキュリテーを作り、自らは平和の使徒として、和平を作りだす正義の傭兵団として活動して言いますが、裏では別働隊を指揮し、戦闘を煽る活動を行っていました。
そして、この証拠をテンジンが見つけるのですが、彼女がとても考える言葉を発しています。
和平交渉が破綻しないように、交渉が締結するまでは手を出さないで欲しい、
「仮の平和でも紛争をするよりいい」
この言葉は考えさせられますね。
押井守監督の劇場版パトレイバー2の後藤隊長の言葉を思い出します。
「不正義な平和だろうと、正義な戦争よりよほどましだ」
押井守監督の考え方がここに繋がるのは少し面白いです。どちらも近未来の世界の警察官を主役にしているとこが、またいいです。
現在も世界各地で紛争が起きています。
忘れられたイエメン、シリア、コンゴ、チャド、イラク、アフガニスタン、南スーダン、ソマリア、ミャンマーなど、数えきれない紛争地があり、多くの子どもが犠牲となっていることを忘れてはいけません。
今も弱気ものが戦闘に被害者となっています。
正義を語り、紛争を煽る人間と不誠実でも平和であること、このどちらが、良いのか。これはとても考えるべきことではないでしょうか。
テンジンも両親を紛争で無くした、紛争の被害者であったことがこの言葉に重みを持たせています。
まとめ
全体に的には、Case.1が哲学的な要素が多く、Case.2で戦闘シーンが多く、Case.3で狡噛と槙島 聖護 の対話と最後の戦闘シーンを見るに総括的な描き方だと思います。
戦闘シーンも序盤と終盤にまとめ、中場を哲学的な要素でまとめると言う描き方はアニメ第1期に似た描き方ではないかと思います。
そう言う意味でも今回は見応えのあった話でないかと思いました。
今後について
今回3期連続でサイコパスSSが公開されましたが、
Case.1では霜月美佳監視官と宜野座伸元執行官
Case.2では征陸智己執行官と宜野座伸元執行官
Case.3では狡噛と現地の子どもテンジン、
とそれぞれが罪を犯した人でありながり、罪とは別に親子関係のような部分が見られました。
これはアニメ版第3期の伏線かと思われます。
もちろん狡噛慎也が日本に帰ることを了承したこともとても関係しているのだと思われます。
この流れからくるに
アニメ第3期がとても待ちどうしです!!!